マーケティングの概念
マーケティングってそもそもどんなことかご存知ですか。
マーケットだから消費者のことを調べたり。
市場調査ってことですか?
正解。
ただ、それだけではありません。
販売促進活動もマーケティングの一つです。
なるほど。
実家の花屋でやっているキャンペーンとかスタンプカードのことですね。
その通り。
細かくいうと販売促進はマーケティングの一種です。
マーケティングとは本来、「販売を不要にすること」であり、販売そのものではありません。
結構奥が深いんですね。
さっき、一種と言っていましたが、他にどんなことがマーケティングなんですか?
マーケットを知ることとして「市場調査」という言葉があるように、市場は時代背景や経済にも影響されます。以下が一例です。
・市場調査
・広告PR
・ブランディング
・販売促進活動
ブランディングとか広告PRって言葉も出てきた。
一つひとつ見ていきましょう。
市場調査
市場調査とは、売りたい商品の業界や競合他社、製品などを調べることです。
これは割とわかりやすいですね。イメージできました。
広告PR
広告PRとは、TV CMや新聞雑誌にも広告が掲示されています。道路沿いにある看板も同様です。昨今であれば、アプリやWebサービスでも広告がよく表示されていますね。
私の家の前にも歯医者さんの看板広告があります。
アプリとかに「PR」って出てくるアレですね。
ブランディング
ブランディングとは、売りたい商品に「価値を持たせること」です。もう少し具体的に表現すると、お客さんに対して商品のイメージを説明せずともわかりやすい商品にしたり、欲しいと思ったモノがあったときに「〇〇といえば〇〇」といったイメージ定着をさせることがブランディングにあたります。ユニクロのロゴってすぐにイメージしやすいですよね。「ユニクロとは?」と聞かれた際に、「低価格でオシャレなアパレルブランド」と誰もが同じ答えが出てきます。こういった戦略を作ることがブランディングです。
なるほど。
いかにわかりやすく知ってもらうことが重要かってことですね。
販売促進活動
販売促進活動とは、商品を紹介しながら購買意欲に働きかけることです。スーパーや百貨店で販売員が商品を紹介したり、試供したりしているのを見かけたことがあると思います。このように、ピンポイントで売りたい商品を認知させて、必要性を訴えかけて購入させる活動のことが販売促進です。
※購入させる=押し売りではありません。欲しいと思わせることです。
スーパーでこの間ソーセージの試食やってました。
もちろん食べて「おいし〜」って言ったら、後ろにいた母が買ってくれました。
これが販売促進か。
ソーセージの体験や歯医者さんのすり込み戦略など、実際に私たちが生活している上で、マーケティングはいろんなところでも行われているんですよ。
専門用語が出てきたときは最初どうなるかと思いましたが、身近なことが多くてわかりやすいですね。
Webマーケティングとは
ウェブマーケティングって聞いたことありますか?
いえ、全然知らないです。
さっき教えてもらったアプリ広告くらいです。
あってますよ。
昨今ネットビジネスが成長しているからこそ、必要不可欠となっているのがWebマーケティングです。
一例ですが、
- 自社商品のリード獲得(戦略設計など)
- SEOやMEO(検索エンジン最適化・地図エンジン最適化)
- ECでは記事の作成(ライティング)、写真、動画の編集
- 広告プロモーション
- SNS運用
- オウンドメディア運用 etc…
といったものまで多岐にわたります。
難しい言葉がいっぱいある・・・
SEOやMEOは、GoogleやYahoo!で検索した際にできるだけ上位表示してほしいですよね。実際に検索した人が見るのはほとんどの人が20位以内のものです。そのために検索されやすいキーワードとかを記事内に盛り込んで上位表示を狙うことです。Amazonや楽天といったECサイトも同様に、写真や動画、文章を作成はとても重要です。良い商品でも上位に表示されなければ買ってもらえませんし、同じものをネットで売っている人が多ければ、なおさら上位表示させるために工夫しなければなりませんね。
そういうことか。
消費者として当たり前に買ったり、見ていたのにはそういった努力があったんですね。
それに伴って、お金を払って広告をすることもありますし、SNSでは無料で自ら発信もできますよね。オウンドメディアとはホームページとかブログとか自らが持っている宣伝媒体です。そのようにしてリードと言われる「見込み客」の獲得を行います。
一日何かやって終わるものではなさそうですね。
やっぱり奥が深い。
そうですね。「マーケティング」って言葉一つでは概念が広すぎてしまいます。
なので復唱となりますが、マーケティングとは営業をせずにモノを売ることというのが定義です。
難しいことであることに間違いはないですけど、本質を知れば私でも少しできるような気がしてきました。
お客さんにどうやって知ってもらって、どうやって買ってもらうかってことをSNSとかで発信するのもマーケティングってことですもんね。
その通りです。
興味を持っていただけて教えがいがありますね。
私も楽しくなってきました。
それでは、最近よく耳にするようになったweb3.0にも触れてみましょうかね。
時代の変化によって、web1.0からweb2.0へ進化し、web3.0へと移行しようとしています。
確かに聞いたことがあってちょっと調べたんですけど、複雑すぎてよくわかりませんでした。
Web1.0
Web1.0とは、「ホームページ時代」とも言われており、1995年にインターネットが登場した頃のことを指します。時代の変化と共に進化し続け、今や私たちの生活には欠かせないものとなりました。
まだ生まれてないや。
でも1995年くらいからインターネットが普及したってことは、歴史がそんなにあるわけではないんですね。
Web2.0
Web2.0とは、「誰もがWebを通じて情報発信ができるようになった時代」のことで、スマートフォンが普及しSNSによる個人間でのリアルタイムのやりとりや投稿のシェアなどが便利になった頃を指します。生まれた時からこのネットやSNSがすでに身近にある私たちのことをZ世代とも言われていますね。
Z世代聞いたことあります。
そういえば3歳過ぎたばかりの甥っ子が、テレビに向かってフリックしているのをみて笑ってしまいました。
Web3.0
Web3.0とは、「大企業に支配されない新時代のインターネット」と言われており、次世代におけるインターネットとも言われています。
Web2.0では、多くの人の個人情報が特定の企業に握られてしまうといった問題があったことから、情報漏洩やプライバシー問題が懸念されています。そこで、「特定の企業に握られている個人の情報資産を分散すること」を目的としたブロックチェーンという書き換えることのできないデータを取り扱う技術を活用して行われており、近年注目を集めています。ビットコインや仮想通貨、暗号資産といったものはこのブロックチェーンという技術が使われています。
インターネットの世界は日々進化し続けています。
あ〜、聞いたことあります。
18歳未満だからどちらにしてもまだできないんですよね。
新しい時代に入るようでワクワクしますね。
暮らしの変化
若者はテレビを見なくなったとよく言われます(若者だけではないと思いますが)。
テレビがないという若者や単身世帯が多くいらっしゃいます。
それは、YouTubeやSNSといったインターネットサービスや配信媒体が多様化したことも理由の一つです。
家にテレビはありますけど、たしかにYouTubeやSNSやっている時間の方が多いですね。
家の中を見渡してみましょう。
家の中にあるものは、友達の家と一緒のばかりですか?
スーパーや大型量販店で販売しているものは共通するところがあるかもしれませんが、こだわりの商品や限定商品なども多くなりました。
家を出てみるとどうでしょう。
スーパーマーケットはお店によって品揃えや金額は異なります。
私たちの生活の身の回りでも大きく違います。
たしかに!
全然違いますね。
それくらいモノが溢れている時代になったということです。
その、モノが溢れている時代にどれだけモノやサービスを売るのかといった仕組みづくりこそがマーケティングです。
そういうことですね。
一概に言えないけど、万人受けするより特定の人に好んでもらえる商品の方が良さそうですね。
鋭いですね。
おそらくそのイメージの方が、より顧客満足度が高いと言えるお店になりそうですね。
購買プロセス
モノを購入するにはAIDMA・AISASといったプロセスがあります。
AIDMA(アイドマとは)
- Attention=注目・認知
- Interest=興味・関心
- Desire=欲求
- Memory=記憶
- Action=購買行動
え!?
なんだか難しくないですか?
カップラーメンを思い浮かべてみてください。
TVCMで商品を認知。
その商品に興味を持つ。
お店に行き価格や味など詳細を確認する。
パッケージや商品の数、ポップなどで記憶する。
購入する。
というのがアイドマの一連のプロセス。
行ってみたいと思うまでの流れは一瞬ですね。
ワクワクしたままお店に行くことで、購入する確率上がりそうですね。
AISAS(アイサスとは)
- Attention=注目・認知
- Interest=興味・関心
- Search=検索・調査
- Action=購買行動
- Share=共有
アイドマとアイサスって何がどう違うんですか?
インターネットが普及した今、手軽に検索して調べることができます。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンではなく、SNSを利用するという人も増えています。
また、SNSが普及したことで、商品を購入したらブログやTwitter、インスタグラムなどに投稿してシェアすることが一般的となりました。
インフルエンサーという影響力のあるユーザーがインスタグラムなどのSNSで商品を紹介してヒットするということも一般的となっています。
AIDMAからAISASに移行したわけではありません。
共に今も使われていますが、「share(共有)」は、今後のマーケティング戦略に非常に重要キーワードだと言えます。
Twitterとかのリツイートとかそうですね。
シェアって当たり前だと思っていましたが、そうではないんですね。
口コミというのは今でも使われている非常に強いマーケティングの一つです。
それがインターネットやSNSの多様化で気軽に発信できるようになったことから、共有(シェア)が強くなったものと思われます。
そういえばこの間買ったリップは友達に勧められたものでした。
SNSで商品紹介されてるの見ると、つい良く見えてきますね。
ニーズ・ウォンツ
つぼみさんはモノを購入する時ってどんな時ですか?
ん〜、リップみたいに勧められて欲しくなる時とか。
あとなんだろう。
人の購買意欲は2つあります。
- ニーズ(必要なもの)
- ウォンツ(欲しいもの)
生活する上で必要だと思うものは必ず手に入れないといけません。また、全ての人にとって必要ではないかもしれないが、特定の人にとっては必要なものというのが欲しいものに当たります。
よって、欠乏しているモノ(コト)や欲しいモノ(コト)を提供することがマーケティングです。
そうか。
今着ている制服はニーズ(必要なもの)ですよね。
ヘアサロンに行くのはウォンツ(欲しいもの)ですね。
素晴らしいです。
例えば、歯科がおもしろいです。
- 歯が痛い
- 治療したい
- 歯医者に行く
これはニーズに当たります。
一方、
- 見た目が気になる
- 歯を白くしたい
- ホワイトニングをする
これはウォンツに当たります。
ほんとだ!
歯科でも求めているものが違うとこんなに違うんですね。
マーケティング戦略を考える上で、ニーズ・ウォンツは重要となります。
どちらにも当てはまらないものは購入されないといったも過言ではありません。
しかしながら、モノが溢れ多様化したこの時代に、万人ウケする商品を作るというのは非常に難しいと言えます。
資本力や商品開発ノウハウがある大企業であれば低価格かつ大量生産で商品提供は可能かもしれませんが、誰もが同じようにはできません。
新しいお店を立ち上げるときなんかはもっともですよね。
類似商品の価格、販売状況などから差別化、ターゲット設定といったオリジナルを提供することでお客さんから商品を選んでもらうようになります。